【2019.10.30判決】<競馬>通常馬券は『雑所得』、WIN5馬券は『一時所得』の判決で国が敗訴した件

今週の税務通信に競馬の馬券に関する判例記事が掲載されてました

会社で購読している税務通信


難解すぎてほとんど回覧されても読んでないですが、興味がある判例等だけ目を通しています。
仮想通貨関連とかね…

で、2019年10月30日の東京地裁判決『馬券の払戻金の所得区分を巡る事件』の内容が掲載されてました。
競馬借金野郎には、およそ競馬で恒常的に利益を上げ続けて国と争うなんてことは一生無いとは思いますが、判決内容は興味深かったので簡単に事件の概要をご説明。

争点

原告のAさんの主張⇒通常馬券&WIN5馬券の合計競馬所得(払戻金の合計)は雑所得!

国の主張⇒通常馬券&WIN5馬券の合計競馬所得(払戻金の合計)は一時所得!

つまり…
Aさん⇒競馬でシステマチックにソフトを使って継続的に利益を計上しているのだから外れ馬券の購入代金の控除を認めろ!

国⇒Aさんは年間数千万規模の馬券購入しかしてないから過去の判例(10億~21億程度購入してた有名馬券師の最高裁判決)から見ても営利目的に馬券購入しているレベルではない!だから外れ馬券は控除できない!

Aさんの通常馬券購入に係る事実認定

  1. ソフトウェアの使用
    出走馬ごとに得点を掲載んし、抽出条件に合致した馬券を抽出してAーPAT」で自動的に馬券購入とのこと。
    なんのソフト使ってるんですかね…5億7千万円の脱税していた以前の凄腕馬券師は市販の競馬予想ソフト「馬王」を使ってましたけどね…
  2. 購入方法
    1日数十万円から数百万円の通常馬券を自動的に購入。
    計算式や馬券抽出条件は独自設定。
  3. 購入金額&損益
    中央競馬の開催レース数中の購入レース割合は平成24年が70.9%、平成25年が67.6%、平成26年が76.5%。決して絞って購入してるんでは無いんだよなあ。
    ちなみに損益は…

    平成22年 購入3,100万円 +580万円
    平成23年 購入4,400万円 +1,300万円
    平成24年 購入5,800万円 ▲790万円(回収率86.4%)
    平成25年 購入6,700万円 +516万円
    平成26年 購入9,700万円 +600万円

ポイントは何と言っても平成24年がマイナス収支だったこと。しかも平成27&29年の最高裁判決事案よりも少額(一般人からすれば十分大きい金額ですが…)。

これに対し裁判所の見解は…

  • 個人Aの馬券購入の期間、回数、頻度その他の態様に照らせば、個人Aの一連の行為は『継続的行為』である。
  • 一般的な競馬愛好家と同視できる金額では無い。
  • 平成24年に損失が生じているものの、回収率は8割を超え、その他の年は利益をあげている。総体として100%を超える回収率を期待しえる独自のノウハウに基づき馬券を選別して購入を続けていた。
  • これら一連の行為は、客観的にみて『営利目的』であった。
  • よって、競馬所得のうち『通常馬券(WIN5を除いた馬券)』の払戻金は『営利を目的とする継続的行為から生じた所得』として『雑所得(外れ馬券の購入代金の控除可能)』に該当すると判断。

さすがにWIN5をシステマチックに的中させるのは難しいから、要はまだ『運頼み!』の域を出ないと判断されたんだろうね。これが恒常的に月1位の的中ペース(4回に1回位=的中率25%)で年間利益をWIN5だけで上げ続けることができれば雑所得扱いになるんだろうか…

是非次はWIN5を雑所得として認めさせる馬券猛者を見てみたいわ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です