【映画感想:アス(US)】貧乏人が絶食してまで鑑賞する価値があった、新感覚社会派ホラー映画

ジョーダン・ピール監督とは肌が合いそうです(以下ネタバレあり)

今話題の監督作品。
前作『ゲットアウト』がアカデミー賞脚本賞受賞してましたが残念ながらまだ見ていません。
金欠なんで映画は映画館で年間1~2本見られるかどうか…

今回は絶食して映画鑑賞代を捻出しました。
帰りは交通費浮かすために、映画館から自宅まで歩いて帰ったけど。

結論:面白い(ボキャブラならインパク知の7:8、5点満点なら☆×4)

本作が分類されるホラー映画には、『泣けるホラー』、『おバカホラー』、『ひたすら怖がらせるためのホラー』大まかにはこんな種類があるかなと思いますが、新たに『社会派ホラー』が加わった感じです。

ただ単純に絶叫できるスクリームファイナル・デスティネーションも頭使わなくて大好きなんですが、本作は観終わった後も色々と思い返して考えさせられる映画です。

あらすじは色んなところに記載あると思うので、ここでは早速感想を…

  1. US(アス)=我々=アメリカ
    アメリカに住む我々の現状ってな感じのダブルミーニングなのは、よくある話。
    このタイトル見た時に真っ先に連想したのは、以前NHKドラマで放送していたアメリカのドラマ『THIS IS US(ディスイズアス) 36歳』。MMことマンディームーアの母親役が印象的でした。あと、高橋一生の最悪の吹替え…
    このドラマでもUSを我々とアメリカでかけてたのを思い出しました。
    多民族国家のアメリカでは、『我々』って言っても、人種の違いもあれば、格差の違いもあり、州によっては法律の違い、その他諸々あるやらで、同一に括れない単語ではあるんだろうなあ。
    実際の捉え方で言えば、無数ある我々の中に存在する一個人の『私』の話ってのが正しい解釈なのかな…個人個人が違うのは、まあ、当たり前っちゃー当たり前なんだけど、それがより意識される時代になったってことなのか…
    多様性が認められる時代というか…色々SNS等で個人の声が発信されるようになったと言っても、でも実際は、まだまだ声無き声が存在していて…
    USって言葉はアメリカ内で特別な意味合いを持つような印象。
  2. 一流コメディアンが作る映画は基本的に面白い…はず
    アメリカでどのくらい実力・人気があったコメディアンかは知らないけど、随所にハイセンスな笑いがちりばめられていて映画に抑揚がついて楽しめた感じ。
    芸人監督と言えば日本では北野武映画って話になるけど、シリアスとお笑いの相性は当然裏表の関係なんだから良いわけで、一流のお笑いを極めた人が映画を作ればそりゃいい作品ができる確率が高まるのも必然の話。よく聞く振り子理論も効果的に使えるしね(笑いと暴力、笑いとシリアスみたいな対極にある2点の振れ幅が大きければ大きいほど印象に残る)。暴力的なシーンにいきなり笑いが来るから感情が一気に揺さぶられて楽しめる。ファッ〇ザポリスは良かったね。友人宅で地下人とバトルになった際の主人公家族の無双ぶりは爽快!
    弟と母親は元地下人だから覚醒したんだと解釈してもお姉さんはなぜにあんなに吹っ切れた 😆
    ちょっとキルビルのユマサーマン無双を思い出しました。

    話それるが松本人志には諦めずにもうちょい映画を撮り続けて、1本くらい傑作を残して欲しいなあ…

  3. メッセージ性の強い内容をうまいことホラー映画に放り込んだバランス感覚
    真正面から社会的メッセージ色強めの映画作ろうと思ったら好き嫌い別れるけど、こんな風にコメディ色強めのホラーエンタメに仕上げれば興行的にも成功しやすいし、その辺りのバランス感覚が素晴らしいというのがこの監督に対する印象。
    メッセージ色(貧困問題、差別、社会の分断等々)を無視しても、ある程度は楽しめるしね。
    多分小学生が見ても面白いと感じるのでは…アメリカのスタンダップコメディとか見てると体制批判や社会問題を日本とは違ってごくごく自然に取り入れてるから、この監督の普段のネタも見てみたいなあ…
    ウーマンラッシュアワー村本はこの映画好きそうだな…
    爆笑問題太田のこの映画の感想聞いてみたいな…

是非、ゲットアウト共々、地上波でも放送して欲しいけどテレ東深夜のサタシネでいけるかな?

その他、取り留めのない感想

  • アメリカ人にとっての遊園地って異世界との入口みたいな印象が強いのかな?
    色んなホラー映画で遊園地が舞台になったりするけど、やっぱり非日常=異世界への扉みたいな感覚なんですかね?
    今回も地下世界への入り口が遊園地だったけど…
  • 黒人が真っ暗闇にいると眼だけが光る感じでになって、目力を基調とした演技が必要される。
    今回の映画のテーマにアメリカの光と影ってのもあると思うが、黒人=差別の歴史=影としての歴史みたいな所もそのまんま肌の色で表してる感じを受けた。
  • 地下人が手をつないで鎖のようになってるラストシーン、“Hands Across America”をモチーフにしたみたいですが、あの画が入ることでただ襲ってくるゾンビ的な集団ではなく、弱者の悲痛な無言な叫びを体現している明日は我が身的な集団であることが描かれていて非常に効果的に感じた。
    単なる敵ではないってところがこの映画の奥行きを与えている。
  • 幼少期に首を絞められて声帯をつぶされるとあんな声になるんですね…
  • 地下世界のリアリティをもうちょい追及して欲しかった…もともと無いんだし象徴で描かれてるのは重々承知なんですが…
  • 弟の分身プルートが焼身するシーン。弟とシンクロして操られていたかもしれないけど自分の意志で焼身自殺を図ったようにも見えた。抗議の意味で焼身自殺する僧侶のようにも連想され…

 

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